画用紙サイズの基礎知識と選び方

漫画やイラスト制作では、用途や描き方に合わせて画用紙のサイズ選びが大切です。ここでは基本的な画用紙サイズの種類や選び方について説明します。
画用紙サイズの種類と呼び方
画用紙にはさまざまなサイズが存在し、それぞれに独自の呼び方や規格があります。代表的なものは「A判」「B判」と呼ばれる国際規格のほか、「全紙」「半切」など日本独自のサイズもあります。A判やB判は事務用紙やコピー用紙にも使われているため、名称に親しみがある方も多いでしょう。
一方、絵画や漫画用途では「4つ切り」「8つ切り」など、紙を切り分けて使うことを前提としたサイズ名もよく使われます。それぞれの呼び方がどの程度の大きさを指すのか、把握しておくことで、目的に応じて最適な画用紙を選びやすくなります。
画用紙サイズの用途別おすすめ
画用紙サイズは、描く内容や作業環境によって向いているものが異なります。たとえば、学校の美術授業では「8つ切り」や「4つ切り」サイズが多く使われ、持ち帰りやすさや机の広さが考慮されています。
一方、漫画原稿や本格的な作品制作では、A4やB4サイズを選ぶ方が多い傾向があります。A4は家庭用プリンターやコピーにも使いやすく、B4は雑誌連載用の原稿サイズとしても一般的です。自分の作業スタイルや完成後の用途に合わせて、最適なものを選びましょう。
主要な画用紙サイズ一覧
主な画用紙サイズと、その大きさを以下の表にまとめました。選ぶ際の参考にしてみてください。
サイズ名 | 縦(mm) | 横(mm) |
---|---|---|
A4 | 297 | 210 |
B4 | 364 | 257 |
8つ切り | 271 | 392 |
4つ切り | 392 | 542 |
このほかにも、全紙や半切などの大判サイズもありますが、一般的な制作や持ち運びには上記サイズがよく選ばれています。
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A判B判の違いと一般的な用紙サイズ

画用紙を選ぶ際によく耳にするのが「A判」「B判」という言葉です。ここではそれぞれの違いや特徴について詳しく解説します。
A判B判の特徴と使い分け
A判とB判は、紙の国際規格として使われているサイズ区分です。A判は「A4」「A3」など、1:√2という縦横比を持ち、主にオフィス文書や家庭用プリントで使われています。
一方、B判は「B4」「B5」といったサイズがあり、A判よりやや大きく作られているのが特徴です。日本では書籍やノート、漫画原稿用紙にB判が使われることも多く、原稿用紙や画用紙としても幅広く流通しています。用途や仕上がりサイズに合わせて、A判とB判を使い分けると便利です。
よく使われるA判サイズと特徴
A判サイズで特に馴染み深いのが「A4」と「A3」です。A4は家庭用プリンターで出力できる最大サイズで、コピーや書類の作成にも適しています。イラストや小さな漫画原稿にも向いています。
A3はA4の2倍の大きさで、プレゼン用の資料やポスター、下書きなど広いスペースが必要な作業におすすめです。用途ごとにA4かA3かを選ぶことで、作業も効率的になります。
よく使われるB判サイズと特徴
B判では「B4」と「B5」がよく使われます。B4は漫画原稿用紙の定番サイズで、商業誌の原稿制作や同人誌の下書きなどによく使われます。広めの作業スペースが確保できるので、細部まで描き込みたい方にも適しています。
B5はノートやメモ帳サイズに近く、持ち歩きやすく学校や習い事などでも使われるサイズです。下書きやアイデアスケッチ、ちょっとした練習で使いたい場合に重宝します。
画用紙の厚み素材と選定ポイント

画用紙はサイズだけでなく、厚みや素材にも多くの種類があるため、用途や描き方によって選び方が変わります。ここからは厚みや素材の違いについて解説します。
画用紙の厚みの選び方
画用紙の厚みは「kg(キログラム)」や「mm(ミリメートル)」で表記されています。一般的な厚さは110kgから200kg程度まで幅広く、厚みが増すほどしっかりとした質感になります。
薄い画用紙は鉛筆や色鉛筆、軽い水彩には向いていますが、水を多く使う場合や重ね塗りには厚みのある紙が適しています。また、カットや折り曲げを繰り返す場合も、厚みのある画用紙が破れにくく安心です。迷った場合は、使いたい画材や目的に応じて選ぶと失敗しにくいでしょう。
画用紙の素材と描き心地の違い
画用紙の素材は大きく分けて「木材パルプ」「コットン(綿)」などがあります。パルプ製は手ごろな価格で入手しやすく、練習用や下書きに向いています。コットン製は繊維がしっかりしているため、発色や耐久性に優れ、作品制作など長期保存したい場合におすすめです。
また、表面の凹凸(テクスチャー)が滑らかなものとザラザラしたものがあり、それぞれ描き心地や発色が異なります。鉛筆やペンで細かく描きたい場合は滑らかな紙を、水彩やパステルにはやや凹凸のある紙を選ぶと表現の幅が広がります。
用途に合わせた画用紙の選定方法
画用紙を選ぶときは、何を描きたいのか、どんな画材を使うのかを明確にすると選びやすくなります。下記のように用途別に選ぶと失敗が少なくなります。
- 鉛筆・色鉛筆・ペン画:薄めから普通の厚み、滑らかな表面
- 水彩:厚みがあり、やや凹凸のある表面
- ポスターカラー・マーカー:紙の裏写りしにくい厚めの紙
このほか、完成作品を額装したい場合や長期保存を考える場合は、耐久性や退色しにくい素材かどうかも確認しましょう。
画用紙サイズの購入方法とカスタマイズ

画用紙はさまざまな場所で購入でき、用途に合わせてカットや特注も可能です。ここでは主な購入方法やカスタマイズのコツを紹介します。
市販されている代表的な画用紙サイズ
画材店や文具店、ネットショップでは、多くの画用紙サイズが用意されています。とくにA4、B4、8つ切り、4つ切りなどは常に在庫があり、すぐに手に入れやすいサイズです。
また、スケッチブックやパッドタイプの画用紙も豊富で、持ち運びやすさや保存性を重視したい方におすすめです。自分が描きやすいサイズや、保管しやすい形で選ぶと快適に制作が進みます。
オーダーカットや特注サイズの依頼方法
市販サイズでは満足できない場合、オーダーカットや特注サイズの依頼も可能です。画材専門店や一部のネットショップでは、希望するサイズや枚数を伝えれば、カットしてもらえるサービスがあります。
注文時は「縦」「横」「厚み」などを明確に伝えることが大切です。また、カット料金や納期、最低注文枚数なども事前に確認しておくと安心して依頼できます。大量に使う場合や、オリジナル作品制作には特注も検討してみましょう。
100均やネット通販での画用紙選びのポイント
最近では100均ショップやネット通販でもさまざまな画用紙が手に入ります。価格が手ごろで、初心者の練習やちょっとしたメモ描きには便利です。
ただし、安価な画用紙は厚みや素材にばらつきがあるため、用途によっては発色や描き心地に違いを感じることもあります。ネット通販の場合は、商品説明やレビューをよく読み、用途に合ったものを選ぶことが大切です。まとめ買いやサンプル購入を活用すると失敗を減らせます。
まとめ:画用紙サイズを理解して最適な一枚を選ぼう
画用紙サイズや厚み、素材は作品づくりに大きな影響を与えます。用途や使う画材、仕上がりイメージに合わせて最適な画用紙を選ぶことで、描きたい表現がより楽しく広がります。
基本的なサイズや特徴を知っておくことで、制作の幅もぐっと広がります。自分の目的に合った画用紙を選び、快適な創作活動を楽しんでください。
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